スクール事業
私たちは被災地域の不登校の子どもたちの心のケアと居場所づくりと学習支援の場所として、フリースクールの建築資金と運営資金を募るために2016年からスタートしたヤフー募金ですが、現時点でも資金を必要としており、今も尚、ヤフー募金は続いています。
皆さん、どうか助けてください。
私たちはひとりの子どもも見捨てたくありません。
私たちにはどうしても救いたい子ども達がいます。
「まだ東北の支援をしているの?」と聞かれます。
はい。まだやっています。だってまだ解決してないからです。
長文となりますが、私たちの物語を最後までお読みいただき、ご支援いただければ幸いです。
あなたは知っていますか?
東北の被災地域では震災から10年たった今でも、
学校に通えないままの子どもたちがいることを。
東北の被災地域では津波によるPTSDなどで、不登校の子どもが増えました。
私たちはこのことを『ひとり親家庭』支援の中で知りました。
放っておくわけにはいかないと動き始めたのは2015年9月のことでした。
あの震災から10年が経過しましたが、子どもたちの3.11はだ終わっていません。
2014年3月、新聞の発表では震災後、被災地域の不登校は他の地域と比べて9倍と発表されました。※河北新報朝刊 社説
お母さんたちの話によると震災前の5倍。
1クラスに5人も不登校の子どもがいたクラスもあったそうです。
震災から10年経過し不登校から成人を迎えた、今でも引きこもりのままの子どももいます。
散乱していたのは瓦礫だけではありません。ご遺体の山を目にした子どもや津波に呑まれた子どもも。PTSDで苦しんだ子どもが沢山いました。
震災以降増えた被災地の不登校。2019年の宮城県の小中高生の不登校率は全国一位。私たちは子どもの未来を見捨てたくない。
震災当時小1だった女の子
PTSDの影響で10年たった今でも学校に行けないまま、仮設住宅と災害公営住宅で10年が過ぎました。同じ年頃の子どもの中で成長する大切な時期を丸ごと10年間失っていると思うと本当に居たたまれない気持ちになります。本来ならこの春高校3年生です。母子家庭の子どもです。私が知り合った当時、まだ小学生のその子がお母さんから離れられない為に、シングルマザーのお母さんは働きに出られずに、生活に困窮してました。
私たちが出会ったのは震災から5年目。
「5年間も気が付かなくてごめんなさい。」って、とっても悲しい気持ちになりました。
本来高校を卒業して二十歳を超えた女の子
震災後学校に行けなくなりリストカットと自殺未遂を繰り返していました。やはり母子家庭です。お母さんは仕事に行くときに、家の中の刃物を隠して出かけます。それでも、コンビニでカッターを買って手首を切ったことがありました。「寝占さん、どこにいるの?〇〇さんのお嬢さん手首切って救急車で運ばれたから、様子見に行ってやって!!お母さんきっと参っているから。」そんな電話が近所のお母さんからありました。
中学一年生だった男の子
震災以降母親への暴力が始まり、不登校に。
中学三年で被災した男の子
無事高校に入学し夏休み明けの二学期、中学校の制服を着て学校に行こうとしました。彼の中では自分が中学一年生の自覚しかありません。中学一年の二学期から高校一年の夏休みまでの記憶が消えていたそうです。津波の記憶も消えていました。学校に行くと周りは知らないクラスメートばかり。パニックになりました。そして学校に行けなくなりました。この男の子はその後記憶を取り戻し、無事専門学校に進学しました。しかし、男の子が学校に行けるようになった頃、今度は妹が学校に行けなくなりました。お兄ちゃんの状況を見ていた妹はその間お母さんに甘えられることもなく、不安定な気持ちを抱えたまま、1人で頑張っていたんです。その後私たちの支援で、その女の子も外に出られるようになりました。
高校一年生の女の子
自営のお父さんの職場が負債を残したまま流され、事業立て直しの為に更に負債を抱え、家にいる時間も減りました。収入も減り、家に帰っても苛立ち、いつも難しい顔をしています。そんなお父さんの態度にお母さんが情緒不安定になりました。そしてそれが伝染するように、高校一年の女の子が不登校になりました。マザーリンクの支援で今では学校に行けるようになりました。
高校一年で被災した男の子
今はもう二十歳を過ぎています。今もまだ家から出られずに引きこもりのままです。
皆さま、どうか、こういった子どもたちを救う為に、私たちの活動を応援してください。
「今さら」ではありません。「今でも必要な支援」なんです。
この課題は私たちが支援している地域だけの課題ではありません。被災地全体で、学校に行けずに心のケアを必要とする子どもたちは大勢います。この募金を通して、お金を集めるというだけでなく、多くの方にこの課題を知っていただき、支援の輪を広げられたら幸いです。
生き残った大切な命を一人も見捨てないために、私たちの活動を応援してください。
心の問題は長期戦です。
一人でも多くの子どもを救う為には、『心を癒せる場所』と『学習支援出来る場所』が必要です。
その頃活動がテレビや新聞などに取り上げられたこともあり、順調に寄付が集まり始めました。
「これで何とかフリースクールがスタート出来る!」そう思った矢先の約1ヵ月後、無情にも熊本地震が。それまで順調だった寄付はすっかり止まります。それから一年、「まだ東北の子ども達も大変なんです。まだまだ支援が必要なんです。」と言えない苦しい日々が続きました。一般からの寄付は止まりましたが、Yahooさんからご寄付をいただき、『仮の場所』をボランティアの力でリフォームし、何とかフリースクール『おひさまの家』を開設しました。